道後商店街(ハイカラ通り)の中ほどから西へと向かう道があります。
にきたつの道と言います。
この道はかつて、小川沿いに海まで続いていました。
湯治客は港からこの道を道後温泉へと向かったといいます。
にきたつの道沿いには酒蔵(さかぐら)があります。
ちょうど道後温泉本館開館の翌年に創業し、以来120年余り。
軒先につるされた酒林(さかばやし)が、今年も酒造りの行われていることを知らせてくれます。
酒林は杉の葉を束ねたもので、その名の通り酒屋の看板として良く使われるもの。
日本では昔から、酒樽に杉材を使ってきました。
杉のもつ香りや殺菌作用が日本酒の熟成に良い効果を与えるのだとか。
酒蔵のあるところは、すなわち良い水のあるところ。
そして、東から西へと流れる水は「青龍水」といい、風水では吉相とされています。
気持ちを清めたいとき。
重なった澱(おり)を取り払いたいとき。
そんなときには、にきたつの路にあるこの酒蔵(さかぐら)を訪れると良いかもしれません。
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