道後温泉発祥の由来については、いくつかの言い伝えが存在します。
今回はそのひとつ、白鷺伝説をご紹介します。
江戸時代中期に編纂された「予陽郡郷俚諺集(よようぐんごうりげんしゅう)」という書物に、このような一節があります。
伝云、古此湯少し湧出して洴澼たり、鷺の足かたはなるが、常々来りて足を浸す、幾程となく平癒したり、故に此所を鷺谷と云
その昔、足を傷めた白鷺がたびたびここを訪れ、岩から湧き出る湯に足を浸していたところ、しばらくすると傷が治った。そこで、人々はここを鷺谷(さぎだに)と呼ぶようになった。
白鷺が見つけた霊験あらたかな秘湯、道後温泉。
これが「白鷺伝説」です。
道後温泉駅のすぐ東側にある放生園には、「鷺石」と呼ばれる石が置かれています。
この石には道後温泉で足の傷をいやした白鷺の足跡が残っているとか。
そういわれれば、表面にそれらしき模様がみえなくもありませんね 🙂
道後温泉本館の北側には、今でも「鷺谷」と呼ばれている地域があります。
白鷺は、道後温泉とたいへん縁の深い鳥なのです。
道後公園には今でも白鷺がやってきます。
水場に足を浸している姿がみられるかもしれません。
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