小さな祠、神さまのおうち

映画「千と千尋の神隠し」の冒頭に、こんなシーンが出てきます。

千尋の家族が自動車で新しい家に向かう途中、道をまちがってしまいます。
でこぼこ道を行くと、右手には木でできた古い鳥居。

そして、その下にはたくさんの小さな祠が打ち捨てられています。

見たことのない光景に「あの家みたいのなに?」と尋ねる千尋。
当たり前のように「石の祠。神さまのおうちよ。」と答えるお母さん。
2人の「不思議なものへの感覚」が鮮やかなコントラストとして描かれたシーンでした。

道後温泉の近辺には、このような石の祠が数多くあります。

写真の祠は、道後公園の南側の外堀沿い、住宅街の一角にあるもの。
周囲の建物が移り変わっても、祠は昔の姿をとどめたまま。
地域の人たちに大切に祀られています。

千と千尋の神隠しでは、八百万の神さまたちが「油屋」を訪れました。
道後温泉本館はその「油屋」のモデルのひとつといわれています。

もしかすると、道後温泉にも八百万の神さまたちが湯治に訪れているのかもしれません。

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